学習塾とコラボ

 中学生を対象にした大きな理由は、睡眠の改善が学習パフォーマンスにどう影響するかを探るためだとNTT西日本は説明する。具体的には、眠育によって睡眠改善を促すことで、勉強時間や回答時間、正答率にどのような影響があるのかを統合的に評価し、睡眠と学習の関係を検証する考え。過去には、睡眠時間が長いほど学校での成績が良い傾向にあるという研究成果も発表されており、何らかの相関関係が期待できるという。

「Peels」概要図(画像提供:NTT西日本)
「Peels」概要図(画像提供:NTT西日本)
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 Peelsの第1弾トライアルは、デジタル教材を手掛けるすららネットの教材を使う16の学習塾に通う総勢60人の中学生を対象に行う。まず、睡眠に関する知識をクイズ形式で中学生に教え、配布したウエアラブルデバイス「MISFIT RAY」を使って日々の睡眠を計測してもらう。客観的な睡眠データを使って睡眠状態を学習塾の先生と振り返り、生徒に改善を促す。睡眠改善と同時に、学習パフォーマンスの評価も行う。

NTT西日本 ビジネスデザイン部 オープンイノベーション推進室 プロデューサーの山下福太郎氏
NTT西日本 ビジネスデザイン部 オープンイノベーション推進室 プロデューサーの山下福太郎氏
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 NTT西日本 ビジネスデザイン部 オープンイノベーション推進室 プロデューサーの山下福太郎氏は、「睡眠改善によって日々の意欲や集中力が増し、学力向上につながるのではないか」と見ている。さらに、学習パフォーマンスの向上が目に見える形で分かれば、自信や自己管理能力の向上にもつながるものと期待しているという。