トヨタ自動車のレクサスブランドは2017年3月16日、モデルラインアップの中で最高峰に位置付けるクーペモデルの「LC500」とハイブリッド車の「LC500h」を日本国内で発売した。発売1カ月後の4月16日時点で、1800台を受注する順調な滑り出しを切った。

 そのレクサスLCを造るのは愛知県豊田市にある元町工場が公開されたので、ここでは2回に分けてその取り組みを紹介する(図1)。今回、公開されたのは最終組立工程と検査工程である。トヨタ自動車が実施した報道陣向けの試乗会の一環として、2017年1月に稼働を始めたレクサスLC専用生産ラインを見学した。

図1 トヨタ元町工場
図1 トヨタ元町工場
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 元町工場は1959年に操業を開始した、トヨタにとって乗用車向けとして初めての製造拠点である。東洋一の乗用車生産工場を目指して建設され、当初は「トヨペットクラウン」を生産していた。現在はレクサスLCの他、レクサスGS、トヨタブランドの「クラウン」「クラウンマジェスタ」、「マークX」、燃料電池車の「MIRAI」および「86」のGazoo Racing限定車を生産している。

 レクサスLCの最終組立と検査を行う建屋の入口には、大型シャッターが艶消しブラックで塗られ、白い文字でレクサスのロゴが描かれている。日本らしさが現れているのが、その横にあるオブジェだ。竹垣が組まれた正面に、藁で編んだようなロゴマークがかけられているのだ(図2)。

図2 レクサスLC専用ラインの建屋
図2 レクサスLC専用ラインの建屋
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 新たに設置した専用ラインは、もともと三河地域の各トヨタ工場向けにサスペンションの加工とサブアッシーを行っていたスペースだった。これを刷新してレクサスLC向けのラインとしたのだ。