日経デジタルヘルスは2017年4月7日、座談会「情報化が切り拓く、ソーシャルホスピタル実現への処方箋」(座長:医療法人鉄祐会 理事長でインテグリティ・ヘルスケア 代表取締役会長の武藤真祐氏、特別協力:日本マイクロソフト、インテル)の第2回を開催した。本企画は、医療界やアカデミア、行政・地方自治体、産業界など、さまざまなキーパーソンが参加する全3回の座談会である。

第2回座談会の様子(写真:加藤康、以下同)
第2回座談会の様子(写真:加藤康、以下同)
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 2017年1月27日に開催された第1回では、2020年の医療・健康・介護・社会保障制度のあるべき姿と現在のギャップをテーマに議論が交わされた(第1回座談会の様子はこちら)。この議論を受け、第2回となる今回は大きく2つのテーマを設定した。

座長を務めた武藤真祐氏
座長を務めた武藤真祐氏
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 第1は、次世代の医療・健康・介護の実現に向けて、各ステークホルダーが担うべき役割の変化と、その上で実現すべき多職種連携の在り方。

 第2は、第1のテーマで話題にした多職種連携などの仕組みが技術的には実現可能にもかかわらず、なぜ日本ではなかなか実現できないのか。法令やガイドラインなどで障壁になっている部分はあるのか、いわゆる“レギュレーション対イノベーション”の話題にも踏み込んだ。

 また今回は、こうした医療・健康・介護分野の情報共有や連携の在り方、そしてこれらを取り巻くレギュレーションが海外でどのように変わりつつあるかの事例を、米Microsoft社と米Intel社がそれぞれ紹介した。

 本連載では、米Microsoft社と米Intel社が紹介した海外事例や各パネリストの発言を順次、お伝えしていく。なお、今回参加したパネリストは次の通りである。

・経済産業省 商務情報政策局 ヘルスケア産業課 課長補佐 富原早夏氏
・総務省 情報流通行政局 情報流通高度化推進室 室長 吉田宏平氏
・佐賀県 政策部 政策課 さがデザイン担当 主査 円城寺雄介氏
・千葉市 保健福祉局 地域包括ケア推進課 医療政策班 主査 久保田健太郎氏
・福岡市 保健福祉局 健康医療部 健康増進課 平田俊浩氏
・東埼玉総合病院 地域糖尿病センター センター長 中野智紀氏
・京都大学医学部附属病院 医療情報企画部 教授 黒田知宏氏
・慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科 教授 堀田聰子氏
・日本訪問看護財団立あすか山訪問看護ステーション 統括所長 平原優美氏
・日本介護福祉士会 会長 石本淳也氏
・ファルメディコ 代表取締役社長 狭間研至氏
・インテル インダストリー事業本部 清水由香氏
・日本マイクロソフト 医療市場担当 遠山仁啓氏
・Microsoft Asia Senior Director of Health and Social Services Gabe Rijpma氏
・Microsoft Worldwide Public Sector & Industry Government Affairs Director Steve Mutkoski氏