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 今回は、最近最も注目を集めているディープラーニング(深層学習)を見ていきましょう。前回はパーセプトロンやバックプロパゲーション(BP)を説明しました。簡単におさらいすると、パーセプトロンは次のような構造をとるニューラルネットです(図1)。

図1 単純パーセプトロン
図1 単純パーセプトロン

 これだけでもある種の学習は可能でしたが、線形分離ができない(非線形な)問題は原理的に学習できないことが分かりました。そこで多層パーセプトロンをバックプロパゲーションで学習させる方法が登場します(図2)。パーセプトロンをもう1つくっつけて3層構造にすると、非線形な問題も扱えるようになりました。

図2 多層パーセプトロン
図2 多層パーセプトロン

 原理的には中間層(真ん中の層)のニューロンの数を増やすことで、より難しい問題も扱えるようになります。「モデルの表現能力が高くなる」といった言い方をします。