本記事は、2017年3月14日公開の「任天堂Switchの肝「Joy-Con」を開く、HD振動デバイス発見」に写真を追加、解説を追記して再公開したものです。また、日経エレクトロニクス4月号の特集「触覚フィードバック革命」の「第3部:『Nintendo Switch』分解、随所に見える任天堂らしさ、汎用品の多用と熱/雑音対策」で解析結果をさらに詳しく解説しています(有料記事)

 さて次は「Joy-Con」を分解していこう。と、その前にJoy-Conについて少しおさらいしよう。Joy-ConはSwitchを象徴する新型コントローラーだ。通常は2つで1組だが、それぞれを独立したコントローラーとして使えるようになっている。小さいながら「アナログスティック」と4つのボタンを十字に配置している。「スーパーファミコン」や「ニンテンドーDS」で慣れ親しんだ配置だ。加速度やジャイロセンサーを搭載しているため、「Wiiリモコン」のように使うこともできる。

 Joy-Conの特徴の1つが、「HD振動」と呼ばれる触覚フィードバックである。手に持ったコップの中に氷を入れるといった微妙な感触を再現できるという。今回の分解では、その触覚フィードバックを実現しているハプティクスデバイスを突き止めることが目的の1つである。

 もう1つの特徴が、手の形状や動き、距離などを計測できる「モーションIRカメラ」である。このカメラはJoy-Con[R]に搭載されている。まずは、[L]を分解する様子を紹介する。

Joy-Con[L]の外観。通常はLとRで2台1組だが、ゲームによっては1台だけでコントローラーとして利用できる。
Joy-Con[L]の外観。通常はLとRで2台1組だが、ゲームによっては1台だけでコントローラーとして利用できる。
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