2017年1月に日本での出荷を開始した、米Microsoft社の光学透過型ヘッドマウントディスプレー(HMD)「Microsoft HoloLens」。日経テクノロジーオンライン/日経エレクトロニクス編集部の分解班は開発者向けの「Microsoft HoloLens Development Edition」を入手した。目的はもちろん、恒例の分解調査である。

価格のせいか、何の変哲もない段ボール箱も高級に見えてくる
価格のせいか、何の変哲もない段ボール箱も高級に見えてくる
 「Uさん、分解記事やってみる?」
 事の発端は、編集会議でO編集長が発した一言だった。会議当日の朝に届いたHoloLensは、注文受付を開始した2016年12月2日にN記者が予約していたもの。2017年1月に日経エレクトロニクス編集部に配属されたばかりの筆者に白羽の矢が立ったのであった。

 購入した開発者向けHoloLensの価格は33万3800円(税込み)。社会人1年目の筆者にとっては非常に高価な製品である。これを分解するのか、という複雑な思いに駆られながら、開封の儀を執り行った。

 段ボール箱の中に入っていたのは、大小2つの黒い箱。大きい方にHMD本体が、もう一方には入力用の装置「Clicker(クリッカー)」が入っているようだ。

クリッカーの箱(左)とHMD本体の箱。それぞれ内容物を描いたデザイン
クリッカーの箱(左)とHMD本体の箱。それぞれ内容物を描いたデザイン
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