「頭痛はありますか?」「うん、少し」「どのあたりですか?」「えっと…」「こめかみのあたりですか?」。質問者が医師や看護師ではなく、あのPepperだと想像してほしい――。

 東京大学は2016年度から、「対話型問診ロボット」の開発に取り組む。医療機関を受診する前に、健康状態に関する基礎的な情報を家庭で収集する役割を担わせる。東京大学COI拠点「自分で守る健康社会」の第3回シンポジウム(2016年3月2日、東京大学)に登壇した東京大学大学院 医学系研究科 医療情報経済学分野 教授の大江和彦氏が、構想を示した。

大江氏の講演の様子
大江氏の講演の様子
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 大江氏は「健康医療ICTオールジャパン標準化」と題して講演。医療機関などで収集する「医療情報」と家庭などで収集する「健康情報」を、ともに利活用できる情報基盤の構築に向けた取り組みを紹介した。