本セミナーと連動して、日経デジタルヘルスが日経メディカルと共同で企画した特集「人工知能は敵か味方か」の記事一覧をお届けします。
人工知能は敵か味方か
本セミナーと連動して、日経デジタルヘルスが日経メディカルと共同で企画した特集「人工知能は敵か味方か」の記事一覧をお届けします。
目次
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AIは介護業務の軽減にも大きく貢献する
《医師のホンネ6》高橋泰氏(国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野教授)に聞く
車に乗った人が歩く人より速く移動できるように、医師がAIを使いこなせば、より精度の高い診断をできるようになることは間違いない。医学論文をはじめとする文献を高速で検索・解析し、信頼度が高いセカンド・オピニオンを提示することにより、医師の診断をサポートする存在となるはずだ。
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人工知能は便利な参考書と捉えるべき
《医師のホンネ5》澤智博氏(帝京大学医療情報システム研究センター教授)に聞く
AIは今後、人が欲しいと思った情報をすぐに使える形で示してくれる、便利な参考書になる。日常診療の中で、常に医師に寄り添うシステムとして、医師に新たな気づきを与えてくれる存在になると私は捉えている。
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技術の進歩に合わせAIを使いこなす努力を
《医師のホンネ4》木村昭夫氏(国立国際医療研究センター病院救命救急センター長)に聞く
私がこれまで目にしてきた適切な鑑別診断ができなかった事例を振り返ると、その多くは患者情報の不足や、複数の患者の処置を同時並行で行っていたが故に判断の遅れや間違いを招いたケースであった。これらの問題は、救急診療の現場にAIが導入されることで解決されるのではないかと期待している
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AIはあくまで医師の診断を助ける良きツール
《医師のホンネ3》山中克郎氏(諏訪中央病院院長補佐/総合内科)に聞く
技術革新のスピードは速い。あと5年か10年もたてば、受付には予診を取るためのロボットが置かれ、外来診療は大きく変わるだろう。
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学習内容とその方法でAIの精度は大きく変わる
《医師のホンネ2》東條有伸氏(東京大学医科学研究所先端医療研究センター長)に聞く
AIに関する様々な報道がされ、関心や期待が高まっている。だが、米IBMが開発しているAIのWatsonを使って研究をしている立場からすると、診療現場での実用化にはまだ課題が多いと感じている。
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診療現場でのAI活用、医師はどう思ってる?
《医師のホンネ1》ウェブアンケートの結果から
前回までに紹介した事例以外にも、様々な医療の場面でAIを活用していこうとする研究や取り組みが広がっている。その多くが、医師の診断や判断を補助するツールとしてAIを活用するものだ。
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救急患者をAIがトリアージ、搬送先決定も支援
《AI実用篇 その7》
救急医療という「時間との戦い」に、スマホアプリとAIで挑む。東京慈恵会医科大学先端医療情報技術研究講座准教授で脳神経外科医の高尾洋之氏は2016年11月から、そんなプロジェクトを主導している。
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術中の患者情報をリアルタイムで収集・分析
《AI実用篇 その6》
多数のディスプレーやロボットに囲まれた、近未来型の手術室が2016年6月、東京女子医科大学で産声を上げた。その名は「SCOT(Smart Cyber Operating Theater:スコット)」。
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ウェアラブル端末で常時遠隔モニタリング
《AI実用篇 その5》
「患者が診察に来た時に得られるデータだけでは分からないことがある」。慶應義塾大学循環器内科特任助教の木村雄弘氏は日々、患者と向き合う中でそう実感している。診察日と診察日の間、患者の日常生活時のバイタルサインや自覚症状はどう変化しているのか。そこにこそ、循環器疾患を適切に診療するための重要なヒントが隠…
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読影専門医も見落とす小病変をAIでキャッチ
《AI実用篇 その4》
日本はX線CT装置の保有台数で世界一を誇る医用画像大国だ。一方、その読影を担う放射線科医の数は米国などに比べて圧倒的に少なく、一部の専門医に負荷が集中している。この状況は病理医も同様だ。 画像診断は治療の出発点となるため見落としは許されないが、専門医は人為的ミスを誘発しやすい苛酷な労働環境で、判断の…
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症状や検査値の入力でAIが瞬時に臨床推論
《AI実用篇 その3》
日常診療で臨床医がすぐにでも活用できるAIシステムとして期待を集めているのが、自治医科大学が複数の企業と共同で開発に取り組んでいる総合診療支援システム「ホワイト・ジャック」だ。 このシステムは、患者の症状を入力すると複数の鑑別疾患を挙げ、それぞれの疾患の確率を算出するもの。「総合診療医が患者の症状か…
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カルテ解析で精神疾患患者の予後を予測
《AI実用篇 その2》
「前に似た患者がいたけど、どの人だったかな」。参考のために過去の患者のカルテを見ようと思っても、精神疾患診療では、それがとても難しい。精神疾患患者のカルテの記載は自由記述文が多く、分量も膨大だからだ。しかも各医師の経験や考え方が書き方に反映されるため、同じ症状の患者でも文章は異なる。冗長な文章にもな…
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ゲノムを解析、AIの助言で癌の治療方針を変更
《AI実用篇 その1》
AIの助言を受け、入院していた癌患者の診断と治療方針を変更した結果、通院で治療を受けられるまでに回復した──。2016年の夏、東京大学医科学研究所で得られたこんな成果が大きな話題となった。 患者のゲノム情報に基づき、最適な薬剤を選ぶ戦略は、原因となる遺伝子変異が患者ごとに異なる癌の治療において、副作…
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202X年、医療現場に人工知能がやって来た
プロローグ
コンピューター技術の急速な進歩により、医師の業務を人工知能(artificial intelligence:AI)に支援させようという研究が世界中で進んでいる。自ら学習し、成長し続ける能力を持ったAIは、多忙を極める医師を助ける存在として歓迎されるだろう。しかし、やがて医師がAIに取って代わられる日…