「すごいすごい。ポケモンがどんどん出てきて捕まえ切れない。この企画、大当たりです」
2016年9月中旬。横須賀市経済部観光企画課の有志7人は東京湾上に居た。横須賀市内の久里浜港と、東京湾を挟んだ対岸の千葉県富津市金谷港を結ぶ東京湾フェリーに乗船したのだ。目的は「ポケモンGO」を使った新しい観光企画の検証だった。
海の上でのんびりポケモン入れ食い、横須賀にわざわざ来る理由に
ポケモンGOは米ナイアンティックとゲーム企画会社のポケモンが配信する大人気のスマホゲーム。街角のあらゆる場所に潜むポケモンを探して捕まえて楽しむ。
しかしフェリーがポケモンGOにどう関係するのか。「航行中にゲーム内有料アイテムの『おこう』を使ったらどうなるかを検証したんです。ほぼ1分に1匹のペースでポケモンが出現して『入れ食い』状態になりました」と横須賀市経済部観光企画課の古崎絵里子氏は説明する。
ポケモンGOでは本来、プレーヤーはあちこち歩き回ってポケモンを探す。おこうはゲーム内で使える有料アイテムで、30分間だけ自分の周りにポケモンを呼び寄せる。この30分という時間が東京湾フェリーの航行時間とほぼ一致しているのがミソだ。