市長自ら「ヨコスカGO」宣言、ゲームを楽しむ地図作成

 横須賀市はこれに先立つ8月21日、市内の観光名所である「記念艦三笠」でポケモンGOの観光活用開始を告知するイベントを開いた。約200人が参加。プレーヤーがポケモンGOで横須賀を楽しめるように市が応援するとした「ヨコスカGO宣言」を吉田雄人市長が自ら発表するなど盛り上がった。

「記念艦三笠」で開かれたイベントで「ヨコスカGO宣言」を発表する吉田雄人市長
「記念艦三笠」で開かれたイベントで「ヨコスカGO宣言」を発表する吉田雄人市長
(提供:横須賀市)
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 古崎氏らはイベントに合わせて、ゲーム内のアイテム補給所である「ポケストップ」の場所を詳細に記した横須賀市中心部などの地図を作成。観光情報サイト「ここはヨコスカ」内に特設サイトを開設するなどの手は打っていた。一方で悩みもあった。それらはどこの自治体でも可能な取り組みで「横須賀ならではの特色が出しにくい」(古崎氏の上司で観光企画課の矢部賢一主査)のだ。

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2016年8月21日のイベントで横須賀市が発表した「ヨコスカGO宣言」(左)と、イベントに合わせ古崎氏らが制作したゲーム内アイテムの補給地「ポケストップ」の詳細な地図「Pokemon GO 横須賀中心市街地MAP」

 レアなポケモンがどこに居るか分からないポケモンGOのゲーム特性が対応を難しくしていた。プレーヤーが欲しいのはポケモンそのものだが、自治体はその居場所の情報をストレートに提供できない。

 そんな中、「課内で一番ポケモンGOにハマっている」矢部氏が聞きつけた情報「ゆっくり動きながらおこうを使うとたくさんポケモンが捕れる」が突破口になった。航行速度が遅い東京湾フェリーと組み合わせれば効果が高そうだとのアイデアが生まれた。そこで古崎氏を筆頭とする課内の有志7人が実際にフェリーに乗り、効果を検証したのだった。

新聞記事をネタに市長に直訴、公式イベント開催が目標に

 横須賀市がナイアンティックの位置情報ゲームで観光振興を始めたのは2年前。ポケモンGOの前身となったスマホゲーム「イングレス(Ingress)」がきっかけだ。2014年7月のiPhone版配信開始後にイングレスを始めた古崎氏が、ゲームの面白さにハマって課内で薦めて回った結果、課内全員がプレーヤーになった。