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 トヨタ自動車は2017年1月4日(米国時間)、運転者の感情や好みを推定する技術を搭載したコンセプト車を披露した。「最新の人工知能(AI)技術を応用」(同社)して実現する。今後数年内に、開発した技術の一部を搭載した実験車両を日本の公道で走らせる。ある程度の期間乗り続けることで車両を使いやすくできて、所有する価値を高める。

 「Concept-愛i」と呼び、「CES 2017」(米国ラスベガス、一般公開日:2017年1月5~8日)で発表した。運転者の表情や動作、覚醒度などを数値化。SNSで発信した履歴や会話の履歴などのデータと組み合わせて、運転者の感情や嗜好をAI技術で推定する。

 運転者の覚醒度や疲労度を推定できれば、安全運転に役立てられる。例えば眠気が大きくて覚醒度が低いときは、青色の光や座席の振動などで交感神経を刺激する。一方で、気持ちを落ち着かせたいときは、暖色系の光やラベンダーの香り、ゆったりした音楽などで副交感神経を優位にする。さらに自動運転技術と組み合わせて、運転に不安を感じていると推定したときは「自動運転モード」に切り替える機能を開発する。