IBMのGinni Rometty氏、ソフトバンクロボティクスの吉田健一氏とステージ上で会話するPepper
IBMのGinni Rometty氏、ソフトバンクロボティクスの吉田健一氏とステージ上で会話するPepper
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 ソフトバンクの人型ロボット「Pepper(ペッパー)」の“師匠”が決まった。

 2016年1月6日、米ラスベガスで開かれた「2016 International CES」の基調講演で、米IBM社の会長兼最高経営責任者(CEO)のGinni Rometty氏はソフトバンクロボティクスと提携すると発表した。
 
 IBM社はPepper向けの人工知能「IBM Watson(以下、Watson)」を開発して、世界の企業に提供する。IBMとソフトバンクロボティクスは、ソーシャルメディア、ビデオ、画像、テキストなど、従来のコンピューターでは十分に活用ができないデータに隠された意味を、Watsonを搭載するPepperが把握できるようにする。

 IBM社とソフトバンクは既に提携関係にあり、Watsonの日本語対応を進めてきた。WatsonをPepperに搭載して、英語への対応力を強化し、世界に展開していく。

 Watsonは高性能な人工知能で、コンピューターでありながら、学習や経験を通じて人間と同じように 言葉の意味を理解する。米国のクイズ番組で最も多くの賞金を獲得し、ニューヨークのがんセンターとも協業。さらにアジアの銀行など金融分野での応用や、材料を入力するとレシピを提案してくれる「シェフ・ワトソン」にも適用されてきた。