ルネサス エレクトロニクスは、14nm/16nm FinFETプロセスを前提に、IC埋め込み型フラッシュメモリーのメモリーセルを開発した(ニュースリリース)。今回の開発によって、FinFETプロセスを使った車載マイコンの実用化に道筋をつけたことになる。同社は開発したフラッシュメモリーの詳細を、米サンフランシスコで開催中のIEDM 2016(International Electron Device Meeting 2016)で発表した。

FinFETでフラッシュメモリーを作った ルネサスのスライド。
FinFETでフラッシュメモリーを作った ルネサスのスライド。
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 マイコンでは、米Intel社のマイクロプロセッサーや米Qualcomm社のモバイル向けSoCにも搭載されているロジックやSRAMに加えて、フラッシュメモリーの混載が求められる。ルネサスは、マイコン混載のフラッシュメモリーの開発で業界の先端を走ってきた。実際、同社は40nmのフラッシュ混載マイコンを世界で初めて量産した。2014年のことである(日経テクノロジーオンライン関連記事1関連記事2)。一方、競合のマイコンメーカーでは、例えば、2015年に40nmのフラッシュ混載マイコンのサンプル出荷を始めたという発表がある(関連記事3)。