IEDM 2016の会場があるホテル
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講演するSK Hynix社のLee氏
講演するSK Hynix社のLee氏
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 「IEDM 2016」が2016年12月3日から米国サンフランシスコで始まった。3日と4日はチュートリアルなどのセミナーで、講演は5日から始める(会期は12月7日まで)。講演初日にあたる5日午前には基調講演が行われた。その中で、メモリー技術の動向や課題などについて、韓国SK Hynix社 Executive Vice President and Head of DRAM Product and TechnologyのSeok-Hee Lee氏が講演した。

 同氏は講演の中で、DRAMの課題は微細化しても、コストが下がりにくくなってきたことだと指摘した。微細化が進むほど、製造プロセスの工程数が増えて、コスト増を招いているからである。例えば、微細化のために、ダブルパターニングやクアッドパターニングといったマルチパターニングを実施すると、その分、工程が増える。そのため、物理的な問題よりも、コスト面での課題が微細化の律速になるとの見方を示した。

 微細化が難しくなる一方で、ビット数は増やす必要がある。つまり、プロセスコストの削減と、ビット数の増加を両立しなければならない。その実現手段として注目しているのが、Verticalゲート構造を設けたDRAMだという。ただし、技術的な課題も多く、こうしたその解決に力を入れるとした。