日本語手書き入力アプリケ―ションや会議支援アプリケ―ションを手掛けるMetaMojiが、医療分野へ本格展開する。同社は第36回医療情報学連合大会(第17回日本医療情報学会学術大会)に出展。(1)医療現場向けリアルタイム情報共有アプリ「MetaMoji Share for Medical」、(2)医療版 日本語・英語手書きIME「ドクターmazec」、(3)医療情報ソリューション「GEMBA 医療ソリューション(仮称)」の3製品を披露した。MetaMoji Share for Medicalとドクターmazecは2017年2月から、GEMBA 医療ソリューションは2017年度内に提供を開始する。

 (1)のMetaMoji Share for Medicalはタブレット画面を複数の人間で同期するもの。同社は、リアルタイムに画面を共有するアプリケーションを一般企業などに向けて提供していたが、今回は医療カンファレンスで使用することを想定した。

「MetaMoji Share for Medical」使用イメージ。書き込みも共有できる。
「MetaMoji Share for Medical」使用イメージ。書き込みも共有できる。
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 PACS(医療用画像管理システム)など院内のサーバーと連携し、電子カルテや検査画像のデータを各自がタブレット端末で確認しながらカンファレンスに参加することができる。参加者が同一のドキュメントを開くことで画面を共有できるため、遠隔地からの参加も可能だ。カンファレンス参加者が、電子カルテや検査画像に書き込んだ注意事項や印もリアルタイムに共有することができる。

「ドクター mazec」使用イメージ。入力した単語の英訳も候補に挙がる。
「ドクター mazec」使用イメージ。入力した単語の英訳も候補に挙がる。
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 (2)の「ドクターmazec」は、指やスタイラスペンを使って画面に入力した文字を識別し、テキストに変換するもの。一般的な用語に加えて、病名や薬品名、手術用具などの医療専門用語を20万語登録。今回新たに各単語の英訳を登録し、医療従事者の論文執筆を助ける。

「GEMBA 医療ソリューション(仮称)」で作成した検査同意書イメージ。
「GEMBA 医療ソリューション(仮称)」で作成した検査同意書イメージ。
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 (3)のGEMBA 医療ソリューションは、建設現場で使用されていた「GEMBA Note」を医療機関向けにアレンジしたもので、医療業務で使用する文書を電子化するソリューション。例えば検査同意書を電子化し、各項目にワンタッチでチェックを入れ、タブレット上でサインすることを可能にする。同意確認の際、説明に関するトラブルを防ぐため、録音機能も搭載した。このほか、訪問診療や問診票、栄養指導管理など医療機関に合わせた書類を作成することが可能。