ICとパッケージ、ボードの協調設計/検証の円滑化を狙った、JEITA(電子情報技術産業協会)の規格「LPB標準フォーマット」(日経テクノロジーオンライン関連記事1)。同規格は2015年9月にIEEE Std.2401-2015として標準化された(IEEE Standard Associationのページ)。2015年11月中にはIEEE Std.2401-2015の仕様が一般公開される。

図1●第1部の発表会 右端の福場義憲氏を含めて3名がJEITAからの登壇者。IEC(左端)とIEEE(その右)からの登壇者も参加した。日経エレクトロニクスが撮影。
図1●第1部の発表会 右端の福場義憲氏を含めて3名がJEITAからの登壇者。IEC(左端)とIEEE(その右)からの登壇者も参加した。日経エレクトロニクスが撮影。
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図2●IEEE標準化への軌跡 JEITAのスライド。
図2●IEEE標準化への軌跡 JEITAのスライド。
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図3●IEC標準とのDual Logo化を目指す JEITAのスライド。
図3●IEC標準とのDual Logo化を目指す JEITAのスライド。
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 そのLPB標準フォーマットに関する会議「第7回 LPB フォーラム」が、「Embedded Technology 2015(ET2015)」と「IoT Technology 2015」の最終日である2015年11月20日にパシフィコ横浜で行われた(日経テクノロジーオンライン関連記事2)。第7回 LPB フォーラムの第1部は「LSI パッケージボード設計標準フォーマットIEEE2401-2015 制定発表」というタイトルで、IEEE標準化の経緯や今後の展開についての発表があった(図1)。

 発表によれば、IEEE Std.2401-2015は、米国外の組織が主導した初めてのIEEE標準だという。また、IEEE標準化の第1歩である「PAR(PAR:Project Authorization Request)」のリクエスト申請から約2年という短期間で、標準化を達成した(図2)。「通常は3年~5年はかかると言われており、異例の早さ」(JEITA EDA技術専門委員会)である。

 現在、IEEE Std.2401-2015をIECにもするべく(いわゆるDual Logo化)活動を展開中だという(図3)。今回の発表会には、JEITA EDA技術専門委員会の代表者に加えて、IEEEやIECからの代表者も登壇し、Dual Logo化は時間の問題のようだ。日本発のLPB標準フォーマットはIEEE標準に加えて、近いうちにIEC標準にもなる見込みだ。