electronica 2016の展示場案内
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 産業用エレクトロニクスの国際展示会「electronica 2016」(ドイツ・ミュンヘンで2016年11月8日~11日に開催)の会場は、およそ13ホールある。このうちの1つ、「C4」ホールには、EMSや部品実装サービス、プリント配線基板や実装機などを手掛けるメーカーが集まっている。その出展社の多くが、中国や韓国、台湾といったアジア企業を中心にした海外企業だ。その中で気を吐いていた日本企業が、EMSで国内最大手のシークスである。

製造した車載機器の事例
製造した車載機器の事例
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製造した産業機器など。左側はインバーター、中央は高速スキャナー、右側は電動歯ブラシ
製造した産業機器など。左側はインバーター、中央は高速スキャナー、右側は電動歯ブラシ
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 同社はもともと、部品商社としてスタートした。部品だけでなく、部品を基板に実装した状態(以下、実装基板)での出荷を顧客から求められるようになり、そこからEMS事業に乗り出した(関連記事)。シークスの2015年12月期通期(同年1月~12月)の連結売上高は約2350億円である。

 ブースでは、シークスがこれまで請け負ってきた製品を展示していた。同社が成長を見込んでいるのが車載機器市場である。アプリケーション別の売上高でみると、「車載関連機器」事業が最も多く、2015年12月期通期で約985億円と全体の4割以上を占める。2016年12月期は1000億円を超えると予測する。車載機器の中でも、最近はLEDヘッドランプの引き合いが増えているという。ブースでも展示していた。

 売上高は車載機器ほどではないが、今後も安定的な成長を見込めるのが産業機器である。同機器事業の2015年12月期通期の売上高は約358億円。2016年12月期は391億円に達すると見込んでいる。