オランダNXP Semiconductors社のStandard Products事業部門は、産業用エレクトロニクスの国際展示会「electronica 2016」(2016年11月8日~11日にドイツ・ミュンヘンで開催)において報道機関向け説明会を開催した。同事業部門は中国の投資会社に売却されることが決まっている(日経テクノロジーオンライン関連記事)。

 売却されたあとに、同事業部門は、投資会社の傘下の企業になる。社名はNexperia社で、本社をオランダのナイメーヘンに置く。説明会に登壇した、同事業部門を率いるFrans Scheper氏(Executive Vice President and General Manager, Standard Products Business Unit)は、Nexperiaに関して「中国資本ではあるが、欧州の企業として存在・運営する」と述べた。同氏はNexperiaでも、引き続き、事業の実質的な責任者になるようだ。

新会社のロゴを紹介するFrans Scheper氏 日経エレクトロニクスが撮影。
新会社のロゴを紹介するFrans Scheper氏 日経エレクトロニクスが撮影。
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 Nexperiaの事業内容は、NXPのStandard Products事業部門と同じで、ディスクリートやロジック、パワーMOS半導体などを扱う。1万1000名の従業員やマネジメント層、工場、特許/知財も、Nexperiaが引き継ぐ。Nexperiaの事業開始は、2017年2月6日の予定である。

 説明会ではNexperiaのNXPの資本持ち分についての質問があった。「NXPはNexperiaには出資しない。資本という意味ではNXPから完全に分離独立する。しかし、顧客にベストなソリューションを提供するために、NXPとNexperiaは強固な関係を持つパートナーとして協力していく」(Scheper氏)。