ロームは2016年11月8日(現地時間)、「electronica 2016」でプレスカンファレンスを開催し、出展する商品群を紹介した。中でも、時間をかけて説明したのが、SiCパワーデバイスや同デバイスを適用する「フォーミュラE」への取り組みである。

フォーミュラEに挑戦
フォーミュラEに挑戦
[画像のクリックで拡大表示]

 SiCパワーデバイスに関しては、同社の第3世代品をアピール。SiC MOSFETの同世代品は、「ダブルトレンチ構造」を採用した、いわゆるトレンチ型である。従来のプレーナ―型のSiC MOSFETに比べて、同じチップサイズでオン抵抗を50%、容量成分を35%削減できるという。耐圧650V品として、オン抵抗が17m~120mΩを、耐圧1200V品として22m~160mΩ品を用意する。

 SiCショットキー・バリア・ダイオード(SBD)の第3世代品も紹介。こちらは耐圧650Vで、2~10A品を用意する。

 「チョッパータイプ」と呼ぶ、SiCモジュールもアピール。SiCショットキー・バリア・ダイオード(SBD)とSiC MOSFETを搭載する、いわゆるフルSiCのモジュールである。同タイプの耐圧は1200Vで、定格電流は120A/180A/300Aである。