自動運転やADASの実現に欠かせない電子部品がセンサーである。その中のMEMSセンサーに関して、独Robert Bosch社が講演した。

 この講演は、 ドイツ・ミュンヘンで2016年11月7日に開催の講演会「electronica Automotive Conference 2016」で行われた。同講演会は、エレクトロニクスの国際展示会「electronica 2016」(ドイツ・ミュンヘンで2016年11月8日~11日に開催)の関連行事である。登壇したのはBoschのMarkus Sonnemann氏で、講演タイトルは「Sensors for automated driving – a MEMS perspective」だった。

Markus Sonnemann氏 日経エレクトロニクスが撮影。
Markus Sonnemann氏 日経エレクトロニクスが撮影。
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 同氏によれば、現在のクルマには1台あたり50個以上のMEMSセンサーが搭載されている。その数は、今後、ADASや自動運転の実用化が進むにつれて、さらに増えるという。

50個以上のMEMSセンサーが現在のクルマに搭載されている Boschのスライド。
50個以上のMEMSセンサーが現在のクルマに搭載されている Boschのスライド。
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 今回の講演で、自動運転向けのMEMSセンサーの最初の例として同氏が挙げたのが、車載用慣性センサーの「SMI7」である。6軸のセンサーで、使用温度範囲が-40~+125℃と広かったり、ASIL Dを取得したりと車載仕様を満たしている。

車載慣性センサーの「SMI7」の概要 Boschのスライド。
車載慣性センサーの「SMI7」の概要 Boschのスライド。
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