2016年1月に診療所向けクラウド型電子カルテ「Clipla」の提供を開始したクリニカル・プラットフォーム(関連記事1)。同社は、同社は「デジタルヘルスDAYS 2016」(2016年10月19~21日、主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)に出展。オープンシアターでは同社 代表取締役の鐘江康一郎氏が、「電子カルテのクラウド化がもたらすクリニックの未来像」と題して、診療所に電子カルテ運用のベネフィットを提供するための今後の戦略を語った。

展示ブースの様子
展示ブースの様子
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 Cliplaは、Webブラウザーだけで利用できるクラウドベースの電子カルテで、レセコン(ORCA)もクラウド上で連携して提供している。リリース後10カ月の間に、オンライン病気事典「MEDLEY」との連携(関連記事2)、紹介状作成支援機能の追加(関連記事3)、PACS連携機能追加(関連記事4)など、矢継ぎ早に機能を進化させている。

 展示ブースでは、従来の電子カルテと比較した初期コスト不要・運用コストの安さ、運用メンテナンスの負担軽減など、クラウド型電子カルテのメリットを訴えた。また、PACS連携機能の第1段として提供開始したスリーゼットの医用画像管理ソリューションの「Caps-Web」、クラウド型データ管理の「WATARU」との組み合わせによるデモを行った。

 オープンシアターに登壇した鐘江氏は、国内の診療所における電子カルテの普及率が上がらない理由を「導入・運用コストが高く、特に導入コストが負担と医師は感じている。その割に、ベネフィットが思ったほど感じられず、ROI(費用対効果)が低いことだ」と指摘。コスト高の課題は、「SaaS型モデルの電子カルテによって解決する」とし、月額9800円、レセコンとセットにして月額2万9800円で利用できるCliplaのメリットを強調した。