向って左から順に、ノーリツ鋼機 代表取締役社長 CEOの西本博嗣氏、NKワークス ロボット事業プロジェクト 部長の安川徹氏、産業技術総合研究所 ロボットイノベーション研究センターの大川弥生氏。安川氏が手にしているのが、ネオスケアの赤外線センサー
向って左から順に、ノーリツ鋼機 代表取締役社長 CEOの西本博嗣氏、NKワークス ロボット事業プロジェクト 部長の安川徹氏、産業技術総合研究所 ロボットイノベーション研究センターの大川弥生氏。安川氏が手にしているのが、ネオスケアの赤外線センサー
[画像のクリックで拡大表示]
被介護者のベッド上での動きをとらえる
被介護者のベッド上での動きをとらえる
[画像のクリックで拡大表示]
モバイル端末でシルエット画像を確認できる
モバイル端末でシルエット画像を確認できる
[画像のクリックで拡大表示]

 NKワークスは2015年10月6日、高齢者の生体・生活情報をロボット介護機器で収集し、ビッグデータとしてM2M/IoTサービスに活用する「いきいきらいふプロジェクト」を始動すると発表した(pdf形式のリリース)。第1弾として、かねて開発を進めてきた行動予測型見守りシステム「ネオスケア(Neos+Care)」を介護施設など向けに発売した。同日、東京都内で報道機関向け発表会を開催。「第42回 国際福祉機器展 H.C.R. 2015」(2015年10月7~9日、東京ビッグサイト)に出展する。

 ネオスケアは、赤外線を用いた距離センサーによる見守りシステム。経済産業省の「ロボット介護機器開発・導入促進事業」で、「3次元電子マット」の呼称で開発を進めてきた。ベッド上の被介護者の動きを赤外線でとらえ、シルエット画像に変換。あらかじめ登録した行動パターンに照らし、転倒などの異常をいち早く発見する。測定データはPCサーバーにリアルタイムに送信され、転倒などの予兆動作があった段階で、介護スタッフの持つモバイル端末にアラートと画像を配信する。

 センサーと介護スタッフの目でダブルチェックするため、従来の離床センサーなどに比べて動作検知の「精度が高い。例えば寝返りをきちんと寝返りと判断できるため、(異常の誤検知による介護スタッフの)無駄な駆けつけをなくせる」(NKワークス ロボット事業プロジェクト 部長の安川徹氏)。3カ月間をかけて実施した実証実験では「(被介護者の)転倒回数は半減し、(介護スタッフの)作業時間は3割低減した」(同氏)。販売価格は、センサー端末10台を導入した場合で、PCサーバーと合せて350万円弱である。