「ここに立つのが夢だったんです」。

 美しく磨き上げられたクルマがずらりと並ぶ傍らで、彼女は満足げにこう答えてくれた。

 2年に1度開催される自動車の祭典「東京モーターショー」。ここが自動車メーカーや部品メーカーにとって真剣勝負の場であることは言うまでもない。各社は最新技術を搭載した車両や、今後の方向性を示すコンセプトカーを初披露してアピール合戦を繰り広げる。

 そこに華を添えるのがコンパニオンという存在だ。全国各地で日々開催されている展示会やイベントの中で、コンパニオンにとって東京モーターショーは「別格」の存在である。開幕の半年も前からオーディションが始まり、いくつもの関門をくぐり抜けた精鋭だけがハレの舞台に立てるという。冒頭の彼女がこっそり教えてくれた。

 2015年10月28日。東京モーターショー2015の一般公開に先だって用意されたプレスデー初日である。自動車メーカーの記者発表会や個別取材の合間を縫って、一眼レフカメラを担いで会場を歩いた。そして実感した。

 レベルが違う――。

 聞けば、普段はレースクイーンとして活躍している人も多かった。コンパニオン事情に詳しい関係者によると、「東京モーターショーを最後の記念舞台にして引退する女性も少なくない」という。なるほど納得である。

 ついつい熱がこもって前置きが長くなってしまった。以下、説明は不要だろう。美しきコンパニオンたちをご覧いただきたい。

Citroen社
Citroen社
筆者が独断と偏見で選んだ今回のナンバーワン。理由は最終ページに…。
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