帝人、ウンログ、ねむログによる共同出展ブースの様子
帝人、ウンログ、ねむログによる共同出展ブースの様子
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 「うんち観察アプリ」などを手掛けるウンログ。同社 代表取締役の田口敬氏は、「デジタルヘルスDAYS 2015」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)のオープンシアターに登壇。睡眠記録アプリ「オハログ」について、オハログを共同開発した帝人のITヘルスケア・プロジェクト プロジェクト・リーダー、睡眠改善インストラクターである濱崎洋一郎氏と共に講演した

 オハログは(1)ベッドにいた時間、(2)眠っていた時間、(3)途中起きた時間、(4)目覚めのすっきり感(5段階評価)の4つを入力して、「睡眠日誌」をつけるスマートフォンなど向けアプリ。「お風呂に入った」「お酒を飲んだ」など、睡眠と関係する行動をメモしておくこともできる。睡眠日誌から、睡眠のリズムや問題点が浮き彫りになり、「眠いから寝る」のではなく「良い睡眠を意識して寝る」ようになることで、日々の睡眠が自然と改善されていくという。

 最初に登壇した田口氏は、他の睡眠関連アプリとの違いについて、「ヘルスケアアプリは使っていると飽きてしまって続かないものも多いが、オハログは“かんたん・たのしい・かわいい”ものになるように工夫した」と説明する。オハログは楽しく継続しやすいアプリを目指し、4つの質問に答えるだけで日誌の作成ができるようにしたり、かわいいキャラクターやエンタテインメント要素を取り入れたりしている。

講演する田口氏
講演する田口氏

 また、加速度センサーや音声解析を使った睡眠の深度の計測などはせず、睡眠リズムと主観(すっきり感)を重視している点も、ほかの睡眠関連アプリとの相違点だ。さらに、同じ悩みを抱える人が匿名で相談し合えるチャット機能を提供するところも、他のアプリと差異化を図った点だという。

 ビジネスモデルは、統計データの提供とリアルイベントでの活用の大きく2パターン。データは、ユーザーの属性(年代・性別・職業)と睡眠情報のほか、服薬、食事、運動、排泄といった情報も同社の他のアプリから取得し、解析している。「ウンログ」だけで約30万人のユーザーがいるので、一定規模のデータが集められる。

 リアルイベントは、健康意識の高いユーザーをアプリで呼びかけて集め、企業の健康食品や酵母といったヘルスケア関連商品を試用してもらい、前後の睡眠データを比較して、効果を実証するといったもの。

 田口氏は「美容ダイエット、赤ちゃん、アスリート、ペットなどの分野で、ライフログを活用したい企業や、健康食品を開発したい企業などとコラボしていきたい」と講演を締めくくった。