こころみは、「デジタルヘルスDAYS 2017」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)において、「高齢者会話メソッド」を法人向けに提供していくことを紹介した。これまで一般消費者向けサービスで培ってきた高齢者との会話メソッドを、チャットボットやロボット、コールセンターといったサービスの開発者向けに提供する。

 こころみは、高齢者とその家族のきずなを深めるサービスとして「つながりプラス」と「親の雑誌」を一般消費者向けに提供している。つながりプラスは、高齢者とその家族の間に第3者を介した、会話型の見守りサービス。親の雑誌は、依頼者の親のこれまでの人生を取材して冊子にまとめ、家族のコミュニケーションのきっかけとするサービスである。

 こころみは、これらのサービスで培った「会話データと傾聴に関する知見を、BtoBのソリューションに展開していく」(同社 代表取締役社長の神山晃男氏)。すなわち、チャットボットやコミュニケーションロボットなど、人間との会話能力が鍵を握るサービスの開発者に対して、会話のシナリオをプロデュースする事業を手掛ける考えだ。「演劇をかじっていたことがある」という神山氏。会話プロデュースには劇作家や役者、脚本家などプロの知見を取り込む。

機能拡充にこころみが協力するコミュニケーションロボット「ここくま」
機能拡充にこころみが協力するコミュニケーションロボット「ここくま」
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 BtoBソリューションの具体例として、こころみは2017年10月、NTTドコモなどが提供中のコミュニケーションロボット「コミュニケーションパートナー ここくま」の協力企業として名乗りをあげた。ここくまの会話機能の強化にこころみの知見を提供する。このほか、ここにきて「スマートスピーカー(AIスピーカー)が非常に盛り上がっている。その開発支援にも携わっている」(神山氏)とした。