2017年度中に提供開始

 そこで立ち上げたのが、女性のココロとカラダサポートプロジェクトである。プロジェクト発足に当たり、同じような考え方を持っていた京都大学COIに参画した。

 同プロジェクトは、月経随伴症状の改善に向けたセルフケアの支援を行い、最終的には医療機関への橋渡しを行うシステムを目指している。現在は、自分が月経随伴症状を持っているのか、その症状によって働きにくさを感じているかどうかを知るためのセルフモニタリングツールを開発しているという。開発しているのは、腹部の温度を測る温度計測デバイスと症状を記録できるスマートフォンアプリだ。

「デジタルヘルスDAYS 2017」内の同社展示ブースの様子
「デジタルヘルスDAYS 2017」内の同社展示ブースの様子
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展示ブースでは開発したばかりのデバイスが展示されている。パジャマのズボンに装着するだけで就寝中の腹部の温度を測定できる
展示ブースでは開発したばかりのデバイスが展示されている。パジャマのズボンに装着するだけで就寝中の腹部の温度を測定できる
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コニカミノルタ BIC(Business Innovation Center) Japan インキュベーションリードの江尻綾美氏
コニカミノルタ BIC(Business Innovation Center) Japan インキュベーションリードの江尻綾美氏
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 手軽に使えるように、夜寝るときにパジャマのズボンに挟むだけで、寝ている間に腹部の温度を測ることができる温度計測デバイスを開発した。計測した温度データは、Bluetoothによってスマートフォンアプリに転送できる。

 まずは自分の心と体の周期的な変化を知ることで、症状が出ても俯瞰的に見られるようになり、「この時期だけ頭痛の症状が現れるからケアをしよう」と自分と向き合うことができるというわけだ。今後は、「自分自身のケアをするためのツールも提供したいと考えており、共同開発先を探している」と江尻氏は呼びかけた。

■変更履歴
記事初出時、「基礎体温計」とあったのは「腹部の温度を測定するデバイス」でした。これに伴い、タイトルや記事内の表現を一部修正・削除しました。お詫びして訂正します。記事は修正済みです。