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「第一生命、アプリはじめるってよ」、そのワケは

第一生命の鎭目氏が語る“保険×デジタルヘルス”

2017/10/12 09:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 第一生命保険 営業企画部 InsTech推進室 次長の鎭目(しずめ)哲郎氏は「デジタルヘルスDAYS 2017」(主催:日経BP社、協力:日経デジタルヘルス)の初日のカンファレンスに登壇。「『第一生命、アプリはじめるってよ』 健康第一アプリと保険の未来=InsTech」と題し、ここにきて同社が力を入れている加入者の健康支援サービスやInsTechへの取り組みについて語った。

第一生命保険 営業企画部 InsTech推進室 次長の鎭目哲郎氏
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 第一生命は2017年3月、ユーザーの健康状態にあわせたコンテンツで健康づくりを支援するスマートフォンアプリ「健康第一」の提供を始めた。異業種24社との協業を通じてサービス開発を進めており、10月5日にはコンテンツの大幅な拡充を発表(関連記事)。保険会社の従来の事業の枠を越え、加入者の健康を支援する取り組みに本腰を入れている。

 その狙いについて鎭目氏は「保険会社のこれまでの価値提供は、病気になった後や将来に向けた総合保障を対象としてきた。だが実際は健康や未病状態の人が圧倒的に多い。そこにアプローチして有効なサービスを提供することを考えた」と話す。背景には、高齢化の進行に伴い社会保障費が高騰している状況があるという。「社会保障費の負担軽減には、多くの人が健康で長生きすることが有効だ。保険加入者も公的な支援に頼るのではなく、自助努力が必要だという意識を持ち始めた。保険会社としてこのニーズに応え、QOL向上や健康支援につながるサービスを提供したい」(鎭目氏)。

 10月5日に発表したコンテンツ拡充では、第一生命の保険加入者を対象に「食べる」「学ぶ」「カラダのリズム」「歩く」の4つの切り口から、健康増進につながる生活習慣に導くコンテンツを用意した。「良い生活習慣を行動に移せなかったり、持続しなかったりする健康無関心層をターゲットにした。ゲーム性を持たせながら、身近に感じ続けてもらえることが必要だと考えた」(鎭目氏)。こうしたアプローチには、保険加入者とのコンタクトポイントを増やし、新しい保険商品やマーケティング手法の開発につながる効果も期待できるという。

 鎭目氏は保険の未来がInsTech、すなわち保険とテクノロジーの融合領域に生まれるとの見方を示し、テクノロジーは社会や保険業界の「ビジネスのルールを大きく変え、秩序を根本的に変える」と指摘した。第一生命は2015年からInsTechに本腰を入れており、特に(1)アンダーライティング、(2)ヘルスケア、(3)マーケティングの3領域に力を入れてきた。ここにきてその具体的な成果が出始めたという。例えば(1)では、医療データを活用することで、引受査定の基準を従来よりも緩和できることを見いだし、医学的理由によって契約成立に至らない比率を低減することに成功している。

 第一生命は今後、社会や保険業界の構造変化に対応するために「パートナーとともにイノベーションを起こす」(鎭目氏)ことに力を入れる。健康第一アプリはまさにその一例だ。他にも、藤田保健衛生大学および米IBM社とは、2型糖尿病患者がどのような経過で糖尿病性腎症に至るかを明らかにする共同研究に着手。今後1年をかけて実証研究を行い、将来は糖尿病患者向けの保険サービスの開発などに生かしていく。「これまでも自前主義ではなかったが、1000万人の契約者を持つ我々のデータと他社のリソースを組み合わせることで、より良いサービスを実現していける」(鎭目氏)とした。

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