SCEの伊藤氏
SCEの伊藤氏
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「プレイステーション」の歴代ハードウエアの中で、最も速いペースで普及しているという、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の据置型ゲーム機「プレイステーション 4(PS4)」。2015年3月1日時点で累計実売台数は2020万台になった。PS4に向けた、VR(仮想現実感)用ヘッドマウントディスプレー(HMD)「PlayStation(PS) VR」の関心も高い。PS4はこの勢いを維持できるのか。SCE EVPで、PSプロダクト事業部 事業部長やソフトウェア設計部門 部門長を務める伊藤雅康氏に話を聞いた。(聞き手は根津 禎=日経エレクトロニクス)

——2015年10月1日から、500Gバイトのハードディスクを搭載したPS4の希望小売価格を、従来の3万9980円(税別)から3万4980円(税別)に値下げした。なぜこのタイミングなのか。

 PS4の発売から2年弱が経過したからだ。かつてPS2やPS3も同じ時期に値下げしてきた。PS4でも同様にした。PS4の売れ行きは好調で、2015年の年末商戦に向けて、売れ行きをさらに伸ばしたいと考えて、このタイミングで値下げした。

——値下げによって、PS4単体の販売では利益が出ていない“逆ザヤ”状態にはならないのか。

 そんな風にはならない。単体で利益が出る。

——PS4の交換用カバー(HDD ベイカバー)の種類を増やす理由を知りたい。

 ベイカバーを取り替えて、パーソナライズする需要があると考え、さまざまな色の交換用カバーの発売に踏み切った。従来は、本体の色にバリエーションを持たせていたが、これからはカバーでもいろいろな色を選べるようになる。既に、オリジナルデザインを施したベイカバーを購入できるサービスがある。非常に好評だ。今回追加された中で、個人的には金色が好きだ。