「お、ここのブースは盛況だな、行ってみよう」「効率を考えて、混雑していないブースから回ろう」——。参加者が目を凝らすのは紙の地図ではなくスマートフォン(スマホ)の画面(図1)。「CEATEC JAPAN 2017」(幕張メッセ、2017年10月3~6日)では、スマホを片手に“戦略的”にブースを回る来場者が目立った。スマホの画面を見れば、各ブースの混雑状況や自身が回った経路の履歴が一目で分かる。仕掛けたのはカレンダーアプリケーション(アプリ)のジョルテだ。

図1 CEATEC初導入のリアルタイム地図、「ヒートマップ」や「ライブレポート」機能がある
図1 CEATEC初導入のリアルタイム地図、「ヒートマップ」や「ライブレポート」機能がある
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 今回ジョルテは、世界3000万ダウンロードを達成した同社のカレンダーアプリ「Jorte(ジョルテ)」の機能を拡張。CEATECの公式アプリとして専用のページを追加した(関連記事:新生CEATEC JAPAN、今年はHALL4から回れ!)。リアルタイム地図の導入はCEATECとしては初めての試みだ。

 展示会場内の各ブースに発信用のビーコンを貼付け、アプリをダウンロードしたスマホが一定の範囲内に入るとビーコンの信号を受信する。各スマホを経由して来場者の位置情報をサーバーへ集める仕組みだ。

 スマホの位置情報とBluetoothの設定を有効にすると、ブースごとの混雑状況が分かる「ヒートマップ」を表示したり、来場者が回ったブースを確認できる「ライブレポート」機能を使えるようになる。ヒートマップは円の大きさと色で混雑を表す。円は人数に応じて大きくなり、特に多く集まるブースは赤色で表示するようにした。