スタンレー電気は波長265nmの光を発する深紫外LEDで光出力50mWの高出力品と、同LEDを使った水殺菌用リアクターの開発品を「CEATEC JAPAN 2017」(2017年10月3~6日、幕張メッセ)で展示した。深紫外LEDは2017年12月からサンプル対応を開始し、2018年に量産を開始する予定。水殺菌用リアクターは工場などに向けた大型品を想定しており、実用化時期は未定とする。

光出力50mWの高出力深紫外LEDに関する展示パネル。
光出力50mWの高出力深紫外LEDに関する展示パネル。
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深紫外LEDの紹介動画が展示されていた。
深紫外LEDの紹介動画が展示されていた。
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 深紫外LEDの高出力化は、(1)サファイヤ基板に比べて欠陥の少ないAlN(窒化アルミニウム)基板を採用したこと、(2)光取り出し面にナノインプリントで凹凸構造を作り込み、反射を減らして取り出し効率を高めたことなどにより実現したとする。深紫外LEDの開発競争は激化している(関連記事「深紫外でLED大競争再び、技術にブレークスルー続々」)。スタンレー電気は2017年1月にトクヤマから深紫外LEDの技術・設備の譲渡を受けており(トクヤマのプレスリリース)、2017年9月11日に発表した際は光出力50mWを「世界最高レベル」としていた。その後、2017年10月3日には日機装が波長285nmで光出力が70mWおよび85mWの高出力品を開発、「LED JAPAN 2017」(2017年10月4~6日、幕張メッセ)で展示すると発表している(日機装のプレスリリース)。