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がん検診を「カジュアルに」

唾液×機械学習でイノベーション目指す

2015/09/07 15:33
小口 正貴=スプール
講演する山寺氏
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 Eyes, JAPAN 代表取締役社長の山寺純氏は、「次世代がん診断サミット2015 ~「超早期」への破壊的イノベーション、始まる~」(2015年9月2日、主催:日経デジタルヘルス)に登壇し、「機械学習・人工知能技術から迫るがんの超早期発見」と題して講演した。同社は福島県・会津大学発のITベンチャー企業で、創業から20年の歴史を誇る。

 2010年からはヘルスケア関連のイベント「Health 2.0 Fukushima」を運営、2015年3月には「Medical×Security Hackathon 2015」を開くなど、ITの力で医療分野に貢献しようとしている。また、早くからモーションキャプチャーや3DCGの技術を採り入れ、“可視化”に着目してきた。山寺氏は、「可視化は重要。今まで分からなかったものが見えてくるようになる」と語る。

 こうした中、同社は今、信州大学と共同で「がんの超早期発見」を目指している。がんの免疫療法で知られるサイトカインという物質に着目し、唾液中から採取したサイトカインの推移をバイオセンサーで計測。機械学習によって、約21万件存在するがんとサイトカインの学術論文からがんの兆候に必要な情報を抽出し、計測結果とマッチングするというものだ(関連記事)

 山寺氏は、この手法の利点をこう述べる。「唾液は肉体的・心理的な抵抗が低い。この事業では、いかに安く自分でできるかに主眼を置いている。また、繰り返しの採取ができることも大きい。そして、エビデンスベースの根拠を上手くピックアップするために機械学習を利用する」。

 本事業は、「第6次ふくしま医療福祉機器開発事業費補助金」に採択された。検体測定装置は磁気ビーズ法を用いたマルチ・サイトカイン分析装置をベースに開発し、高度化を図る。本装置は、クラスIの一般医療機器にすることも視野に入れている。同社ではビッグデータ分析による受診勧奨アルゴリズムを提供することで、最終的には30分以内での解析を予定している。

 サービスモデルの構想としては、唾液を薬局やショッピングモールなどで採取し、その解析結果がスマートフォンで閲覧できるような仕組みを考えている。「セキュリティーを担保した上で、よりカジュアルに確認できるようにしたい。ハードウエアとソフトウエアが上手く融合すれば、有用なサービスができるのではないかと期待している」(山寺氏)。

日経デジタルヘルス Special

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