左からバンダイナムコスタジオの倉持啓伍氏、矢野義人氏、橋本大樹氏 (写真:日経テクノロジーオンライン)
左からバンダイナムコスタジオの倉持啓伍氏、矢野義人氏、橋本大樹氏 (写真:日経テクノロジーオンライン)
[画像のクリックで拡大表示]

 バンダイナムコスタジオのサウンドチームは、VR(仮想現実)ゲーム向けの立体的なサウンドづくりについて、ゲーム開発者向けの講演/展示会「コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス(CEDEC)2016」で講演した。開場30分前から大行列となった人気セッションに登壇したのは、同社の矢野義人氏、橋本大樹氏、倉持啓伍氏。VRコンテンツを体験できる期間限定の施設「VR ZONE Project i Can」に向けたサウンドシステムの開発秘話などを語った。

 VR ZONEは2016年4月、バンダイナムコエンターテインメントがダイバーシティ東京プラザ(江東区青海)に開設した施設である。VRゴーグルと専用筐体を使った8種類の「VRアクティビティ」が楽しめる。

 雪山をスキーで滑走するゲーム「SKI RODEO」には、プレーヤーが耳で聞く音以外にも、音を利用した工夫を盛り込んだという。例えば、プレーヤーが足を乗せるスキー板風のステップ部分には振動機構を埋め込み、ヘッドホン用の音声とは別に、同機構向けに音声を出力して振動させ、滑走やジャンプ、着地など、ゲーム内の動きに合わせた足元の感触を演出した。プレーヤーが「は~」と言えば、それをマイクで拾い、入力音量に応じて、白い息のようなエフェクトを画面に表示。雪山にいる感覚を味わえるようにしたという。