アプリ画面例
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展示パネル
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 富士通は、患者の通院時のさまざまな負荷を軽減するサービス「通院コンシェルジュ(仮称)」を「国際モダンホスピタルショウ2016」(2016年7月13~15日、東京ビッグサイト)に参考出展した。スマートフォンで受診受付を簡単に済ませたり、待合室にいなくても診察順を把握できたりする。2016年中にサービス提供を始める考え。

 このサービスでは、来院から帰宅まで、患者の通院の流れに沿ってさまざまな支援機能を提供する。例えば、病院の外来受付にBeaconモジュールを設置。患者が受付に近づくと、スマートフォンとBeaconが通信し、電子カルテの予約情報と連携して自動受付を行う。受付に並ばない“自動チェックイン”が可能だ。

 各診療部門の受付には、QRコードリーダーを設置する。スマートフォン画面に表示される、患者ID情報入りのQRコードをかざすことで、受診受付が完了。スマートフォンが“スマート診察券”として機能する。

 診察の待ち時間中には、院内の表示盤と連動して診察順がスマートフォンに通知される。このため、混雑した待合室にいる必要がなく、喫茶室などで時間を過ごせる。そして帰宅後は、いつでもどこでもスマートフォンで次回の予約状況を確認可能だ。

 このサービスでは、院内の電子カルテと患者のスマートフォンを、富士通のサーバーを介して連携。ただし同サーバーには電子カルテの診療情報は格納せず、患者と診療情報をひもづけるID情報を格納する。これにより、診療情報のセキュリティーを担保しつつ、患者のスマートフォンと診療情報を連携する。患者のスマートフォンからは、携帯電話回線でサーバーにアクセスする。

 今回の出展では受診受付の機能に比重を置いたが、今後は会計受付やお薬手帳などの機能も取り込みたい考え。患者が通院している「複数の医療機関にわたって利用できるようにし、これまでは医療機関ごとに持つ必要があった診察券を集約する」(富士通)ような使い方も提案していく。