溶存水素モニターシステム「HWMS-Mark-Ⅲ」
溶存水素モニターシステム「HWMS-Mark-Ⅲ」
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 ピュアロンジャパンは、「第8回 医療機器 開発・製造展(MEDIX)」(2017年6月21~23日、東京ビッグサイト)の福島県のブースで溶存水素モニターシステム「HWMS-Mark-Ⅲ」を披露した。医療機器の認可を目指して2017年度中に治験を開始したい考えだ。

 主な用途は、透析液中の水素濃度を非接触で測定すること。これは、「血液透析を行う際、透析液に水素水を入れる動きがある」(ピュアロンジャパン メディカル事業部 取締役マネージャーの大井貴史氏)ことに対応したものだという。これまでは接触式の測定装置しかなかったため、「透析前後にサンプリング水を使って水素濃度を確認するしかなかった」と大井氏は話す。今回の製品は、透析液を流すチューブをセンサーで包むだけで測定できる。透析液にセンサーが触れる必要がないため、透析している間、透析液の水素濃度をモニタリングし続けることができるという。

チューブをセンサーで包むことで非接触測定を実現
チューブをセンサーで包むことで非接触測定を実現
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 水素濃度の測定が難しいのは、樹脂でできているチューブを通り抜けてしまうほど水素分子が小さい点だ。そのため、測定箇所によって水素濃度が異なる可能性が出てしまう。そこで同社は、透析液を流すチューブの体内に入る寸前の箇所にセンサーを設置することで、この問題を解決したと説明する。