オンライン診療以外の遠隔医療、例えばペースメーカーを用いた遠隔モニタリングは現在どこまで進んでいるのか――。セミナー「遠隔診療は医療を変えるのか?」(2016年6月12日、主催:日経デジタルヘルス)では、循環器領域の遠隔医療に長年携わってきた浅草ハートクリニック院長の真中哲之氏が、その取り組みと有効性を語った。

浅草ハートクリニック 院長の真中哲之氏
浅草ハートクリニック 院長の真中哲之氏
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 遠隔医療は今、さまざまなジャンルで活発になっている。高血圧や糖尿病、ぜんそくなどの管理のみならず、イベント心電計や在宅医療に利用できるシステムも登場。テレラジオロジー(遠隔放射線画像診断支援)やテレパソロジー(遠隔病理診断)などにも広がっている。そうした中、ペースメーカーや植込み型の除細動器(ICD)についても、増加傾向にある利用者の疾病管理を効率化する仕組みとして「遠隔モニタリングシステム」が登場した。

 遠隔モニタリングシステムでは、無線LANを内蔵するペースメーカーやICDと、患者の自宅に設置された専用機器が自動交信して患者のバイタル情報をデータセンターに送信。問題がある場合は担当医にメールなどで通知が送られる。通知を受け取った医師が、適宜対応する形だ。