ホンダは新しく開発する電気自動車(EV)について、Bセグメントの小型車を中心にする方針だ。同社が2017年6月5~7日に開催した技術試乗会「Honda Meeting 2017」で、本田技術研究所社長の松本宜之氏が明かした(図1)。

本田技術研究所社長の松本宜之氏
図1 本田技術研究所社長の松本宜之氏
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 同社は既にEVの「クラリティElectric」を開発し、米国のカリフォルニア州とオレゴン州で2017年内にリース販売を開始する予定である。ただし、同車の主な目的は米国のZEV(Zero Emission Vehicle)規制への対応であり、燃料電池車(FCV)「同フューエルセル」やプラグインハイブリッド車(PHEV)「同Plug-In Hybrid」と同じプラットフォームを使用したDセグメントの中型車になる。

 これに対して新たに開発するEVは、クラリティElectricとは異なるEV専用のプラットフォームを使い、世界各国向けの地域専用車として開発する。世界的に競争が激しく、将来、市場規模が大きくなると期待されるBセグメント車の分野を中心にして競合他社に挑む。EV開発を強化するため2016年秋に、本田技術研究所内に「EV開発室」を設置した。