米国オースチンで開催されたエレクトロニクス設計に関する国際イベント「53rd Design Automation Conference(DAC 2016、2016年6月5日~9日)では、合計4つの基調講演あり、そのうち3件には、EDA(Electronic Design Automation Conference)業界の最大顧客である半導体メーカーが登壇した。

Lars Reger氏 日経エレクトロニクスが撮影。
Lars Reger氏 日経エレクトロニクスが撮影。
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図1●4層でセキュリティー対策 NXPのスライド。
図1●4層でセキュリティー対策 NXPのスライド。
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 いずれの講演も大半の時間は製品紹介に充てられていたが、各講演で筆者の興味を引いたスライドを、独断と偏見で恐縮だが、以下に紹介する。6月6日に行われた最初の基調講演に登壇したのは、オランダNXP Semiconductors社のLars Reger氏(Chief Technology Officer of Automotive Business Unit)である。

 NXPが買収した米Freescale Semiconductor社の本社がオースチンにあったことから、この基調講演の司会者は「地元からの登壇」と紹介していた。同氏は、講演の中で、NXPの強みであるセキュリティー技術をFreescaleの強みである車載ICと組み合わせたのが、4層で構成したコネクテドカーのセキュリティー対策だとした(図1)。4層とは、車外ネットワークとのセキュアーインターフェース、車内ネットワークのセキュアーゲートウエー、車内のセキュアーネットワーク、各ECUでのセキュアー処理を指す。

■変更履歴
この記事の掲載当初、Lars Reger氏が「Freescale出身」としていましたが、「もとからNXPの所属」でした。お詫びして訂正します。この訂正に伴い、本文も修正しました。現在、本文は済みです。