2016年5月22日~5月27日開催のディスプレー関連の最大のイベント(学会、セミナー、展示会)「2016 SID International Symposium, Seminar, and Exhibition(Display Week 2016)」についてレポートします。
SID 2016
2016 SID International Symposium, Seminar, and Exhibition(Display Week 2016)、5月22日~5月27日に米国サンフランシスコで開催
目次
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有機ELへ加速か、液晶へ揺り戻しか
2016年5月22日~5月27日に米国サンフランシスコで開催されたディスプレー分野で最大の学会「SID 2016」(通称:Display Week 2016)。その中心は、5月24~27日のシンポジウムだが、他にもサンデーショートコース(同22日)やマンデーセミナー(同23日)、展示会(同24~26…
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「ゴリラガラスに絵を入れました」、Corningが展示
AcerのノートPCの筐体やタッチパッドに採用
スマートフォンの保護カバーガラスで最大シェアを持つ米Corning社の「Gorilla Glass(ゴリラガラス)」。この高い耐久性を持つガラスに、写真のような高解像度の印刷を施した新製品「Vibrant Corning Gorilla Glass」を、同社が、ディスプレーの学会「SID 2016」…
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光が当たってもオン・オフ動作可能な透明酸化物半導体
東工大と旭硝子が開発
IGZOなどに代表される酸化物半導体の分野で、型破りな材料が登場した。酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタ(TFT)は一般に、光が当たるとオフリーク電流が発生し、特性が劣化してしまう。ところが、光が当たっても特性がほとんど劣化しない酸化物半導体のTFTが開発された。東京工業大学 応用セラミックス研究…
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Samsungの空中投影ディスプレー、展示に絶えず行列
ライトフィールド、ホログラフィックの2種類を披露
ディスプレーは「平面」から「空間」へ――。韓国Samsung Display社は、空間に立体像を再生する空中投影ディスプレーを、ディスプレーの学会「SID 2016」(2016年5月22~27日、米国サンフランシスコ)の展示会で公開した。展示会の期間中、試作品の前には絶え間なく来場者の行列が出来てい…
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G10でLTPSを実現したパネル技術とアニール装置とレーザー
堺ディスプレイプロダクト(SDP)が第10世代(G10)基板での低温多結晶Si(LTPS)技術を、現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」で発表した。G10の大型基板でのLTPS技術の実現では、パネル技術と共に、アニール装置およびレーザー光源が重要な役割を果たしている。
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堺の第10世代工場でLTPS、SDPが出来たての試作品を披露
19.5型4K液晶パネルを作製、局所レーザーアニール技術で実現
堺ディスプレイプロダクト(SDP)は、世界最大のガラス基板を使う同社の第10世代液晶工場(ガラス基板寸法は2880mm×3130mm)で、低温多結晶Si(LTPS)TFT液晶パネルの試作に成功した。現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」のオーサーズインタビューで試作品を初公開した(発表番…
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明るくきれいになったカラー電子ペーパーが評判
E Inkが開発、カラーフィルターを使わず4色の粒子で実現
台湾E Ink Holdings社のカラー電子ペーパーが、現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」の展示会で注目を集めている。理由は、従来に比べて、表示が格段に明るくきれいになったことだ。
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「濡れたままでもタッチ操作できます」、JDIがデモ
相互容量と自己容量の両方を利用
ジャパンディスプレイ(JDI)は、画面上に水滴がある状態でタッチしたり、濡れた指先でタッチしても操作できるタッチパネル技術を開発した。現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」のオーサーズインタビューで開発品を披露した。同社が「Pixel Eyes」と呼ぶ独自のインセル方式を使用している。
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8K液晶の低消費電力化、次世代LTPSをJDIが導入
駆動周波数を30Hzに低減
ジャパンディスプレイ(JDI)は、駆動周波数を60Hzから30Hzに低減し、低消費電力化を図った8K液晶ディスプレーを、現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」の展示会で披露した。画面サイズは17.3型、精細度は510ppi。この仕様の液晶ディスプレーを30Hz駆動で表示させたデモは初めて…
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グラフェンやメタルメッシュ、透明有機ELに応用
韓国ETRIが試作ディスプレーを披露
韓国の公的研究機関であるETRI(Electronics and Telecommunications Research Institute)は、グラフェンやメタルメッシュを透明電極に用いた透明有機ELディスプレーの試作品を、現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」で発表した。いずれも世界…
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有機ELと反射型液晶を統合、屋外でも見やすく低消費電力
半導体エネルギー研究所が開発
モバイル機器用ディスプレーとして現在使われている有機ELや透過型液晶は、屋内ではよく見えるが、太陽光下の明るい屋外では見えにくくなる。しかも、モバイル機器の電力消費の多くを占める。こうした課題の解決策として、有機ELと反射型液晶を組み合わせたハイブリッド型のディスプレーを半導体エネルギー研究所が開発…
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8K、120Hz駆動、12ビット階調を同時実現した有機ELの中身
半導体エネルギー研究所が技術内容を発表
8Kの高解像度、120Hzの高速駆動、12ビットの多階調を同時に実現した13.3型有機ELディスプレーの技術内容を、半導体エネルギー研究所が現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」で発表した(発表番号:7.1)。この有機ELディスプレーは、2015年5月の「NHK技研公開2015」で披露さ…
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液晶ディスプレーを曲げる、折りたたむ
ジャパンディスプレイなどが開発
曲げたり折りたたんだりできるフレキシブルディスプレーといえば有機ELの独壇場だったが、状況が一変するかもしれない。液晶によるフレキシブルディスプレーの開発が進んでいるからだ。液晶は有機ELに比べて信頼性が高いという特徴がある。現在開催中のディスプレーの学会「SID 2016」では、フレキシブル液晶デ…
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Samsung、「空中投影技術が将来のキーテクノロジー」
ディスプレー分野で世界最大の学会「Society for Information Display(SID)」のシンポジウムと展示会が、米国サンフランシスコで現地時間の2016年5月24日に開幕した。シンポジウムは27日まで、展示会は26日まで開催される。24日に発表された資料によると、今年の参加登録…
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AR/VR、プラスチック基板ディスプレーに関心
SID 2016の見どころ
ディスプレー分野で世界最大の学会「Society for Information Display(SID)」のシンポジウムと展示会が米国サンフランシスコで、現地時間の2016年5月24日から始まる。会場はサンフランシスコ市の市街地にあるMoscone Convention Center。会期は5月…