フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、連続X線を分光しスペクトラルデータを取得できる「2層検出器」を搭載したX線CT装置「IQon Spectral CT」を2016年4月、日本で発売した。1度の撮影で画像データとスペクトラルデータを同時に取得できる。これにより、従来の撮影条件に比べて被曝量や検査時間を増やすことなく、スペクトラルデータが得られる。「2016 国際医用画像総合展(ITEM 2016)」に出展した。

IQon Spectral CT
IQon Spectral CT
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 スペクトラルデータを得る方法には従来、管球で電圧を切り替え、異なる2種類のエネルギーのX線を照射するDual Energy法があった。この方法では、スペクトラルデータを得ることはできるが、通常の診断に使う120kVpの画像データを同時に得ることができなかった。