写損率など撮影情報を可視化・分析できるASSISTA Management
写損率など撮影情報を可視化・分析できるASSISTA Management
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 富士フイルムは、X線撮影時の撮影線量指標(EI値)や再撮影が必要になった写損の率、撮影室の稼動状況などを可視化・解析できる放射線部門管理支援サービス「ASSISTA Management」を開発、「2016 国際医用画像総合展(ITEM 2016)」(2016年4月15~17日、パシフィコ横浜)に出展した。医療施設向けクラウドサービス「ASSISTA Portal」の新サービスとして提供する。

 ASSISTA Managementは、X線撮影装置の各コンソールから撮影時のさまざまな条件をシャットダウン時に「ASSISTA Portal」のデータセンターへアップロードすることで、自動で各種の分析軸のグラフやリストに可視化・整理して表示する。例えば、撮影部位や撮影者などの単位でEI値をグラフ化し、線量の最適化を推進する。また、各コンソールの写損情報を一元管理し、検査日時や検査部位、撮影者などの軸で可視化、ドリルダウンして分析する。

 「撮影し直しが生じた画像では、写損画像にひも付いて分析できるので、その原因を探れる」(富士フイルム)という。撮影室や撮影装置ごとの稼動状況を日別・時間別・検査内容ごとにグラフ表示するなどして、撮影室の体制や撮影業務の最適化促進などにも利用できる。

 従来は、撮影情報や撮影に失敗した場合の画像・撮影時の付帯情報などを管理するためには、オーダリングシステムのオーダー情報などに入力したり、各コンソールからCSVファイルで出力してExcelなどで管理したりと、非常に手間かかる作業が必要だった。「すべての情報がデジタル化しているにもかかわらず、利活用できていなかった。ASSISTA Managementによって情報を可視化・分析することで、放射線部門の効率化・業務最適化、診療放射線技師の撮影技術の向上などに役立てられる」(富士フイルム)。