ITEM初日に展示ブースで行われた除幕式に登壇した同社 代表取締役社長の堤浩幸氏は、アズリオンを単なるX線血管撮影装置ではなく新たなプラットフォームとして広めていく考えを示した。具体的には、検査室と操作室からアズリオンを通じて周辺機器の操作も行えるようなプラットフォームを確立した。
アズリオンは、新たに開発したオペレーティングシステム「Connect OS」を搭載。検査室内の周辺機器の操作をアズリオンのテーブルサイドモジュールからマウス一つでダイレクトに行えるようにした。周辺機器の情報をリアルタイムに1つのディスプレイに表示することもできる。
Connect OSで接続した周辺機器の操作は、検査室のみならず操作室からも行うことができる。PACSやIVUS(血管内超音波検査装置)など最大11種類の周辺機器を1つのコンソールから操作可能だ。オランダRoyal Philips社 IGTビジネスグループリーダーのBurt van Meurse氏は、「特に日本においてはさまざまな検査装置を使い、そのデータはバラバラに集まってきてしまう。それらのデータを検査室や操作室で統合操作できるようにしたことが今回の革新的な点」と話す。
検査の業務効率を図るために、「インスタントパラレルワーキング」と呼ぶ機能も搭載。これは、検査中であっても操作室側で画像の解析や周辺機器のセットアップを行えるようにもしたもの。検査室では手技に集中し、操作室では次の検査の準備を行うことを可能にした。
アズリオンを皮切りに、同社は新たな事業展開を図る。堤氏は、「これからは装置単体ではなくソリューションとしての提供を行っていきたい」と展望した。このほか、同社ブースではMRI検査の時間を可視化し、患者に提示する機能などを紹介した。検査環境の改善を狙う。