トヨタ自動車の子会社で人工知能(AI)技術の研究開発を担当する米Toyota Research Institute(TRI)社は米国時間の2016年4月7日、新たに米国ミシガン州のアナーバーに拠点を開設すると発表した。カリフォルニア州のパロアルトとマサチューセッツ州のケンブリッジに次ぐ、TRI社の3番目の拠点となる。TRI社は2016年1月に始動したばかり。

 TRI社でCEO(最高経営責任者)を務めるGill Pratt氏が、米NVIDIA社のGPU技術関連の開発者会議「GPU Technology Conference(GTC) 2016」の基調講演で明らかにした(図1)。新拠点の開設は同年6月を予定する。

図1 新拠点の計画を明かしたTRI社CEO(最高経営責任者)のGill Pratt氏
図1 新拠点の計画を明かしたTRI社CEO(最高経営責任者)のGill Pratt氏
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 三つの拠点は、取り組む研究開発テーマが異なる。アナーバーは、主に完全自動運転の研究に注力する。パロアルトは、運転者をクルマが必要に応じて支援する技術に焦点を当てる。ケンブリッジは、シミュレーションやディープラーニング(深層学習)の領域を中心に取り組む。