――具体的な戦略はあるのか。
中国では、e30のような高性能なEVと共に、低価格なEVという二つのラインアップを用意しなければならないと考えている。このため、(リーフやe30などで使っている)高性能EV向けのプラットフォームとは別に、低価格EV向けのプラットフォームを用意していく。これが今の戦略だ。
低価格EV向けのプラットフォームは、(日産の中国合弁会社である)東風汽車有限公司と共同開発を進めている。アライアンスを組むフランスRenault社と共に、低価格EVを投入していくつもりだ。
――米Tesla Motors社の「Model 3」を始め、他社も新型EVを続々と投入してくる。日産はどう受けて立つ。
Tesla社のModel 3は問題ではない。発表こそされたが、生産開始までに1年ある。だから、当社にはまだ影響しない。日産としては、数多くのEVを投入する予定はあるが、まだ言える段階にない。開発が完了して市場に投入できる段階に話をしたい。
繰り返しになるが、今、低価格なEVが強く求められている。それは中国だけでない。新興国を中心とする多くの市場の要求で、グローバルな需要の一端だと考えるべきだ。Tesla社だけでなく、我々からも多くの革新が生まれてくることを覚えておいてほしい。