VRやAR、ライフログも取り込む

 トリを務めたMRT 代表取締役社長の馬場稔正氏は、2016年4月にサービスを開始する「ポケットドクター」を紹介した。スマートフォンを使っていつでもどこでも医師と遠隔でつながることができる、遠隔診療・健康相談サービスである(関連記事2)。

MRTの馬場氏
MRTの馬場氏
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 スマートフォン内蔵のカメラやウエアラブル端末などを活用することで、医師は相談者の顔色や患部の状態、バイタルデータなどを確認しながらの診療が可能。会話だけの健康相談に比べて、より具体的なアドバイスを与えることができる。カメラで映してほしい箇所を医師が患者に指示したりするための「赤ペン機能」「指さし機能」も搭載した。

 パートナー企業であるオプティムなどが持つ「技術」の優位性、「制度」面の課題克服に向けた電話再診の活用、サービス利用料の過半を医師に報酬として支払う「インセンティブ」などの点に、今回のサービスの特徴があるという。

 既に全国1000を超える医療機関の協力を取り付けており、2019年3月までに1万件以上への導入を目指す。「産業医などに向けたメンタルヘルス関連のサービスも提供したい。VR(仮想現実)やAR(拡張現実)、ライフログ、ロボティクスなど、さまざまな技術との融合可能性もある」(馬場氏)。