日産自動車とNECグループが出資する車載リチウムイオン電池の製造会社オートモーティブエナジーサプライ(AESC)。AESC社長の加東重明氏は2016年3月4日、電池やエネルギー関連の展示会「スマートエネルギーWeek2016」で講演し、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池のエネルギー密度向上のロードマップを示した。

 日産自動車が2015年12月に部分改良したEV「リーフ」に、セルのエネルギー密度を157Wh/kgから180Wh/kg程度に高めたリチウムイオン電池を供給した。リーフは同じスペースで電池容量を24kWhから30kWhに増やすことができ、航続距離(JC08モード)は228kmから280kmに拡大した。

 さらにAESCは2018年をめどにセルのエネルギー密度を200Wh/kgにまで高める計画だ。同時期に日産自動車はリーフの航続距離を400km程度に増やすことを計画しており、AESCの200Wh/kgの新電池が使われると見られる。