グランプリは…

 6社のプレゼン終了後には、2016年3月の「ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2016」でグランプリを獲得したMRT 代表取締役社長の馬場稔正氏が登壇。受賞対象となった遠隔健康相談・遠隔診療サービス「ポケットドクター」のその後の展開を紹介した(関連記事7)。

MRTの馬場氏
MRTの馬場氏
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 グランプリ受賞の反響は大きく、「ほとんど知られていなかったポケットドクターの知名度が高まり、さまざまな企業から問い合わせを受けた」と馬場氏は話す。受賞間もない2016年4月に熊本震災が発生した際には、被災者への医療提供を支援する「ポケットドクター for 震災支援版」を提供。遠隔健康相談サービスに、125人の医師がボランティアで協力した。2011年3月の東日本大震災で大きな被害を受けた福島県南相馬市でも、仮設住宅居住者や除染作業員向けの遠隔健康相談サービスを提供している。

 ポケットドクターの導入機関はこれまでに350を超え、協力医は200人以上。電子カルテや薬配送との連携なども進めたことを紹介した。

 馬場氏の講演後は、いよいよグランプリの発表。選ばれたのは…トリプル・ダブリュー・ジャパンだ。

 同社を支えるのは、ヤマハやオリンパス、デンソーといった日本企業で技術を培ってきたエンジニア達だ。世界最大手のEMS(機器受託製造企業)で、シャープを買収したことでも有名になった鴻海グループとも連携。これらの強みを生かし「DFreeのさらなる小型化などの開発を進めていく」(小林氏)とした(関連記事:もう「お漏らし」は怖くない)。

「排泄予知ウエアラブル」に栄冠
「排泄予知ウエアラブル」に栄冠
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