スマート工場の最新動向を取り上げるフォーラム「FACTORY 2016 Spring」(2016年3月14日、主催:日経ものづくり、日経テクノロジーオンライン)をレポートする。基調講演には、トヨタ自動車やファナックとの協業を通じて製造業のAI活用で世界をリードするPreferred Networks代表取締役社長 兼 最高経営責任者の西川徹氏が登壇する。
FACTORY 2016 Spring
2016年3月14日に東京で開催
目次
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IoT市場規模で最大となるサービス事業を重視
ソフトバンクが考えるビジネスチャンス
「IoT(Internet of Things)市場規模は2020年で13兆円。内訳は、デバイスが1兆円、ネットワークが4兆円、そしてサービスが8兆円だ。明確にサービスの市場が大きいため、当社もサービス市場に参入しようと考えている」。ソフトバンク 法人事業開発本部 事業戦略企画室長の荒木健吉氏が、…
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導入しやすく、短期間で成果を出せる
日本マイクロソフトがクラウドサービスを語る
製造業が導入しやすく、成果を出すまでの期間が短い──。日本マイクロソフト クラウド&エンタープライズビジネス本部 エグゼクティブプロダクトマネージャーの大谷健氏は、Microsoft社が提供するクラウドサービス「Azure」の特徴について、2016年3月14日に東京都内で開催された「FACTORY…
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「製造機器」3Dプリンター、試作・治具の知見が支える
ストラタシス・ジャパンの片山社長が最新動向を解説
3Dプリンターによる製品・部品製造は既に始まっている。ただし、3Dプリンターを使いこなすことはそう簡単ではない。やがて製造装置として3Dプリンターが十分な実力を備えるようになったときのために、まず試作品や生産用の治具の製作から使い始めて知見を蓄積することが重要だ。
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保守部品市場のIoT活用がイノベーションを生む
保守部品ビジネス向けのITベンダーシンクロン・ジャパン(本社東京)代表取締役社長の落合克人氏は、2016年3月14日に東京都内で開催された「FACTORY 2016 Spring」(主催:日経ものづくり、日経テクノロジーオンライン)に登壇し、「現状IT投資が少ないアフターマーケット(保守部品)市場…
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IoTでの「接続」「データ可視化」は6週間で実現
PTCとGEが工場スマート化の具体的手段について解説
工場におけるIoTの取り組みは構想の段階ではなく、具体的に実現する段階に入っている――。PTCジャパン製品事業部執行役員の成田裕次氏とGEデジタルリージョナルマネージャの沢近房雄氏は2016年3月14日、イベント「FACTORY 2016 Spring」(主催:日経ものづくり、日経テクノロジーオン…
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小規模ラインのIT化、小さなソフトの組み合わせで効果あり
生産現場に合わせた現場・現物・現状ベースのIT化を
「小さなパッケージソフトを組み合わせ、現場運用に合わせてできるところからIT化していくのが望ましい」。2016年3月14日に東京都内で開催された「FACTORY 2016 Spring」(主催:日経ものづくり、日経テクノロジーオンライン)に登壇したパナソニック ソリューションテクノロジー(本社東京…
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工場のサイバーセキュリティーは、もう人ごとではない
スマート化時代を迎えるに当たって解決しなければならない課題
機械と機械、工場と工場がつながるスマート化。そのメリットは計り知れないが、一方でリスクも存在している。その1つが、サイバーセキュリティーである。機械や工場がインターネットにつながるようになれば、マルウエアなどによる被害を受けやすくなるだけではなく、その被害が一気に広がる恐れがあるのだ。スマート化を…
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工場のスマート化で日本はまだまだ巻き返せる
Cisco Systems社のキーパーソンが送るアドバイス
スマート化について中長期的な戦略を策定するのは確かに重要だが、それを理由に何カ月も議論していては、ITの進化に付いていけない。従って、素早くプロセスを進めることが必要になるという。具体的には「経営幹部を交えたワークショップを開催し、コンセプトを決める」「成功と失敗を見極めるための指標を決める」「パイ…
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稼働した分だけ賢くなる、PFNが語るスマート工場の未来
IoTとAI、分散協調型コンピューティングを結び付けることで生まれる可能性
西川氏によれば、昨今注目されているIoTとAI、そしてPFNが得意とする分散協調型コンピューティングを有機的に結び付けることで、製造業に大きな変革をもたらすことが可能になるという。現状では、これら最新のITは主に生産現場から生まれるビッグデータの分析に活用されている。その対象を機械の制御に広げるこ…