できるだけ早く対応していきたい
―― PS VRの実売数が発売4カ月で91万5000台となった。SIEのアンドリュー・ハウスCEO(最高経営責任者)が明らかにした。この数をどのように捉えているか?
吉田 我々が当初考えていた数字より、ずっと好調に推移している。製造数を段階的に増やしているが、増産分がほとんど実売につながっているのが現状だ。もっとも、我々としても全く新しいジャンルの製品なので、需要が読み切れず、少し慎重になりすぎたきらいがあった。発売後すぐに増産体制の整備を進めたが、すぐに出荷数を増やすことは難しく、お客様にはご迷惑をおかけしている。できる努力はすべてやっているというのが正直なところだ。
―― いつくらいに市場在庫が適正になるか?
吉田 時期を正確に伝えるのは難しいが、ゲームソフトのラインアップとの絡みもあるので、できるだけ早く対応していきたい。主要なPS VR対応タイトルとして2017年1月にサバイバルホラー『バイオハザード7 レジデント イービル』が発売されて、同5月には海外向けにFPS(1人称視点シューティング)『Farpoint』(日本発売未定)が発売される。周辺機器のエイム(銃型)コントローラーを使うもので、VR空間でプレーすると非常に臨場感が増す。
加えて、フライトシューティング『エースコンバット 7 スカイズ・アンノウン』や、RPG『ファイナルファンタジー15』のVR対応追加コンテンツ配信と、重点ソフトの発売が予定されている。これらを十分に楽しんでもらえる環境を整えるために対応を続けている。
―― エイムコントローラーは『Farpoint』以外でも使えるのか。
吉田 サードパーティーに開発を呼びかけているし、実際に開発中のタイトルもある。我々もFarpointに続くタイトルを準備中だ。それだけにFarpointをしっかり売って、エイムコントローラーの普及を目指したい。
―― PSVRと同様にエイムコントローラーが品薄になる恐れはないのか。
吉田 日本ではまだFarpointの発売が確定していなので、まずはそこから対応したい。FarpointはPS4専用コントローラーの「DUALSHOCK4」でも遊べるが、エイムコントローラーで遊んだ方がずっと楽しい。我々としてもできるだけの期待に応えたい。
―― PS VRだが、せめて今年末には普通に買えるようになっていてほしい。
吉田 もっと早い段階でそのような環境になるように努力したい。