ルネサス エレクトロニクスは、次世代電気自動車(EV)向け車載マイコンに集積するPWM(Pulse Width Modulation)タイマーとして「IMTS:Intelligent Motor Timer System」を開発した(ニュースリリース)。このタイマーを使うことで、EVモーター制御の必須処理であるフィールド指向制御演算を0.8μsで実行できる。同社によれば、0.8μsは世界最速だという。

 同社によれば、EVモーター制御には、3相PWMタイマーを集積した車載マイコンが使われているものの、CPUコアの処理負荷が大きいという課題があった。しかも、CPU負荷の大半は、モーター制御には必須だが差異化にはつながらない処理(EVモーター制御における低レベル処理)だった。今後、車載マイコンが制御すべきEVモーター数は増えると予想されており、低レベル処理への対応策が望まれていたという。

従来のPWMタイマーを集積したマイコンによるEVモーター制御 ルネサスの図。
従来のPWMタイマーを集積したマイコンによるEVモーター制御 ルネサスの図。
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従来のPWMタイマーを集積したマイコンによるEVモーター制御の課題 ルネサスの図。
従来のPWMタイマーを集積したマイコンによるEVモーター制御の課題 ルネサスの図。
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