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 韓国Hyundai Motor社が開発している「IONIQ(アイオニック)」。ハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)の3種類を用意する。同社にとって電動化戦略の切り札と言える車両だ。Hyundai社は、「ジュネーブモーターショー」で中核のハイブリッド機構を公開。過去の技術を徹底的に研究して仕上げていた。

 車両の外観はプリウスを意識したように見え、「プリウスキラー」と言われる。だが、ハイブリッド機構はプリウスのものと大きく異なる。発電機と駆動モーターをガソリンエンジンと組み合わせる2モーター式のトヨタに対して、Hyundai社は駆動モーター1個とエンジンの1モーター式。6速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)と組み合わせる。プリウスというよりは、ホンダが「フィット」に採用する1モーター式で7速DCTを使う「i-DCD」に似ている。

 ハイブリッド機構は比較的単純で新しさはないが、Hyundai社がこだわったのが排気量1.6Lの4気筒ガソリンエンジン「Kappa GDi」だ。最高熱効率が40%に達するとし、「プリウスと同水準」(同社の担当者)をうたう。コストをかけて、世界でよく使われる技術の多くを投入。熱効率でプリウスのエンジンに追いついたようだ。「世界のエンジンを徹底的に研究した」(同担当者)と語る。加えてエンジンの最大トルクは147N・mと、プリウス(1.8Lエンジン)の同142N・m、フィット(1.5Lエンジン)の同134N・mを上回る。